http://www-online.kek.jp/~nakayosi/ATLAS/slt-memo0206.html

• はじめに
• 2号館1, 3階 PC 環境
• とりあえず動かしてみる
• スライステストの環境で動かしてみる
• elec{ref,00,01,03,05}での Online SW 関連ファイルの構成
• SLT パーティションで Online SW を立ち上げる手順
• その他
• play_daq スクリプトについて
• スライステスト用 Configuration Database(Conf. DB)について

• はじめに

2002年6月からこれまで使用してきた独自開発の SW と ATLAS Online SW を統合してATLAS Online SW Framework でのスライステストが始まります。そのための予備知識をメモ形式で書いてみます。

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• 2号館1, 3階 PC 環境

elec00, elec01, elec05, elecref(3階303)に online SW(現時点では 0.0.17) がインストールされています。 実際は 2号館3階にある elecrefの Online SW 関連ファイルをNFS マウントしています。
• elecref: /atlas/online-soft/0.0.17
• elec{00,01,03,05}: /atlas/online-soft/0.0.17

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• とりあえず動かしてみる

elec{00,01,03,05} にアカウントのある人は自分のアカウントで、もしくはelecref の slt というスライステスト用のアカウントを使って テスト用のパーティ ションで Online SW を動かすことが可能です。
1. 環境変数のチェック

elec{00,01,03,05}, elecref にログインしたら次のコマンドで Online SW の環境が整っているかチェックする。(以下は elec05 の例)

[nakayosi@elec05 nakayosi]$ env | grep TDAQ

何も表示されない場合は、Online SW を実行する環境は整っていません。 以下のコマンドをタイプしてください。

[nakayosi@elec05 nakayosi]$ cd /atlas/online-soft/0.0.17

[nakayosi@elec05 nakayosi]$ . setup.sh

再度、環境変数をチェックします。

[nakayosi@elec05 nakayosi]$ env | grep TDAQ

次のように表示されれば Online SW を実行する環境は整っています。

	TDAQ_DB_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/databases/v3
	TDAQ_INST_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17
	TDAQ_RC_STATE_FILE=/atlas/online-soft/0.0.17/share/rc/data/AliveInitialOKFreeIN.state
	TDAQ_DVS_HELP=http://atddoc.cern.ch/Atlas/Notes
	TDAQ_LIB_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib
	TDAQ_DB_SCHEMA=online/schema/online.schema.xml:data-flow/schema/df.schema.xml
	TDAQ_DVS_CLASS_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib/dvsgui.jar:/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib/dvs.jar
	TDAQ_TARGET=i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1
	TDAQ_LOGS_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/logs
		

2. play_daq スクリプトを使って "be_test" パーティション(テスト用)のランを動かしてみる。

[nakayosi@elec05 nakayosi]$ play_daq be_test no_obk

play_daq スクリプトは Configuration DB から情報を取得して各種 サーバを立ち上げ、Online SW でランをスタートするための準備を 行います。"be_test" というのはパーティションの名前です。ひとつのパーティションは、複数の xml ファイルにより記述されます。(例えば、*.hw.data.xml, *.sw.data.xml など)。no_obk は No Online Book Keeping の意味で DB(OBJECTIVITY or OKS or MYSQL)に記録しないことを意味します。通常は no_obk で使います。
3. コントロールパネルの操作(1)

設定に問題がなければ下のようなコントロールパネルが表示されます。 (当然ながら X Window 環境での作業を仮定しています) 右下にある "OK" ボタンを 押します。
4. コントロールパネルの操作(2)

下は "OK"ボタンを押した後のパネルです。"Run Parameters" の "Run type" と "Recording" が "?????" からそれぞれ "Physics" と "Enable" に変っています。
5. コントロールパネルの操作(3)

次に "Boot" ボタンを押します。コントローラのブートが正常に行われると "Initial" ステートに移行します。パネル中央の "Run Control Tree" の "RootCtrl"(Root Controller)と"ROC1Ctrl"(Read Out Crate01 Controller)が それぞれイニシャルステートに変化しています。
6. コントロールパネルの操作(4)

同様にして、"Load", "Config", "Start"の順にボタンを押します。 問題がなければ下のような"Running"ステートになります。
7. コントロールパネルの操作(5)

"Running" の状態で "Data Flow" のタブをクリックします。 "ROC1", "TRG", "EBIF", "ROB0", "ROB1" というパートが表示されます。例えばここで "TRG" を展開すると内部のパラメータが表示されその値が増加しているのが見えます。
8. コントロールパネルの終了

ランの終了およびコントロールパネルを閉じるためには、"Stop", "Unconfig", "Unload", "Shutdown" ボタンを順に押します。右下の "Exit" ボタンを押すと コントロールパネルは閉じます。




• スライステストの環境で動かしてみる

ここまで "be_test" というテスト用のパーティションでランを実行させるまでを説明しました。次にスライステスト用のパーティション "slt_trg" でランを実行させる手順を説明します。現時点では PPG から HPT までのトリガパートのスライステストを Online SW を使って行う予定です。これが成功すれば、既存 SW から Online SW への移行はほぼ成功したといえます。 (現在作業中ですので、ディレクトリのパスやファイル名は変更される可能性があります ので御了承ください。変更した場合は、このドキュメントに反映させるようにします。)
• elec{ref,00,01,03,05}での Online SW 関連ファイルの構成
1. SLT用アカウント
elec{ref,00,01,05} にスライステスト用のアカウントを作りました。 また現在使用している個人のアカウントでも Online SW を走らせることは可能です。詳細は仲吉に聞いてください。

2. ディレクトリ構造
elec{ref,00,01,03,05}での Online SW は /atlas/online-soft/0.0.17 にあります。
スライステスト関連ファイルは、/atlas/online-soft/0.0.17/share/SLT/TRG にあります。
またコントローラ関連ファイルは /home/maeno/tgcWork/Online/controller にあります。
3. 環境変数の設定
/atlas/online-soft/0.0.17/share/SLT/TRG/setup を実行することで スライステストで必要な環境変数を設定できます。 .(ドットコマンド)を使って . setup とタイプしてリターンを押します。
4. 環境変数の確認
env | grep PATH | grep TDAQ で以下の表示がでれば、環境変数は設定されています。

TDAQ_DB_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/databases/v3
TDAQ_INST_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17
TDAQ_LIB_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib
TDAQ_DVS_CLASS_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib/dvsgui.jar:/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib/dvs.jar
TDAQ_LOGS_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/logs

5. Run Control, Controllers
下の図のように、現在のパーティションではコントローラが3つあります。 Root Ctrl. として3階にある elecref, ROD Ctrl. は elec01, PPG Ctrl. は elec05 です。elec{01, 05} は Bit3 を制御して VMEbus アクセスを行います。 ランコントロールは、elecref から行うので elecref にログインして play_daq スクリプトを実行します。当然ながらリモートからの実行も可能です。
• SLT 用パーティションで Online SW を立ち上げる手順
1. elecref に slt用アカウントでログインする。
2. setup 用スクリプトを実行する。. setup とタイプしてリターンを押す。
3. 環境変数の確認
env | grep PATH | grep TDAQ で以下の表示がでれば、環境変数は設定されています。

TDAQ_DB_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/databases/v3
TDAQ_INST_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17
TDAQ_LIB_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib
TDAQ_DVS_CLASS_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib/dvsgui.jar:/atlas/online-soft/0.0.17/i586-pc-linux-gnu/egcs-1.1/lib/dvs.jar
TDAQ_LOGS_PATH=/atlas/online-soft/0.0.17/logs

4. play_daq slt_trg no_obk とタイプしてリターンを押す。しば らくすると以下のコントロールパネルが表示される。表示され ない場合は、printenv DISPLAY を実行して DISPLAY変数をチェックする。また、最初の実行の時には前述のように "Run Parameters" のパネルになっているので、OK ボタンを押す。 画面中心に "Run Control Tree" が表示され、各コントローラの状態がわかる。
5. Boot ボタンを押す。コントローラが各PC でブートされ、初期化される。
6. Load ボタンを押す。各コントローラが Load State になる。
7. Config ボタンを押す。各コントローラが Configure State になる。
8. Start ボタンを押す。各コントローラが Runnig State になる。
9. Event Display の起動

elec00 で Event Display を起動する。(以下の操作は暫定的なものです)
$ cd /home/maeno/tgceWork/Online/panel
$ . ./panel.sh
下図のようなフレームが現われます。




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• その他


• play_daq スクリプトについて

play_daq スクリプトでは環境変数のチェックを行い ATLAS Online SW で必要な各種サーバ(プログラム)を立ち上げます。以下 be_test パーティションで play_daq スクリプトを起動したときのログです。

	Started Global IPC Server 17059				.............(1)
	Waiting for "be_test" ipc_server Server to start up... 
	Started IPC Server in partition be_test	                .............(2)
	Started RM Server                                       .............(3)
	Started MRS Server                                      .............(4)
	Started PMG's IS Server                                 .............(5)
	Started RunCtrl's IS Server 				.............(6)
	Started RunParams's IS Server (with Restore option)	.............(7)
	Started Monitoring's IS Server 				.............(8)
	Started Histogramming's IS Server 			.............(9)
	Started DF's IS Server 					............(10)
	Started MRS Receiver					............(11)
	Started MRS Audio Receiver				............(12)
	Started RC IS Monitor					............(13)
	Started RDBplus Server					............(14)
	Started RDB Server for IS meta-information		............(15)
	Started Monitoring Factory				............(16)
	RM Server was started succesfully.			
	play_daq_start_agents: Testing PMG Agents		
        	starting PMG agent on elecref			
        	Agent_log_file /tmp/pmg_agent_nakayosi.out
        	Testing agent has started (timeout 60 seconds).
	All PMG Agents running
	Started DSA Supervisor (now in Idle state)		............(17)
	IGUI is starting now, you can cycle through data taking states

上記のサーバについて簡単に説明します。 IS(Information Service) サーバの基になっているものは、CORBAによる IPC パッケージです。 IS サーバによりDAQ の各コンポーネント間で通信が可能になります(例えば コントロールパネルとコントローラ間)。
• (1)Global IPC Server: CORBA の Naming Service を実装したアプリケーション。
• (2)Named IPC Server: 名前つきパーティション毎に起動される。この場合は、"be_test" という名前のパーティション。
• (3)RM Server: リソースを管理するサーバ
• (4)MRS Server: エラーや障害をレポートする
• (5)PMG's IS Server: プロセスマネージャ用の IS サーバ
• (6)RunCtrl's IS Server: ランコントロール用の IS サーバ
• (7)RunParams's IS Server: ランパラメタ用の IS サーバ
• (8)Monitoring's IS Server: モニタリング用の IS サーバ
• (9)Histogramming's IS Server: ヒストグラミング用の IS サーバ
• (10)DF's IS Server: データフロー用の IS サーバ
• (11)MRS Receiver: Message Reporting System Receiver
• (12)MRS Audio Receiver: Message Reporting System Audio Receiver
• (13)RC IS Monitor: ランコントロール用の IS モニター
• (14)RDBplus Server: Remote Database Server
• (15)RDB Server for IS meta-information: Remote Database Server for IS meta-information
• (16)RDBplus Server: Remote Database Server
• (17)DSA Supervisor: DAQ Supervisor
• スライステスト用 Configuration Database(Conf. DB)について

現時点でのスライステスト用 Conf. DB は次の下図のようなハードウエア 構成を元に作りました。 これを Conf. DB として XML で記述したものが
/atlas/online-soft/0.0.17/share/SLT/TRG/ConfDB
にあります。その中の slt_trg.hw.data.xml というハードウエアの構成を 記述しているファイルを confdb_gui という専用のグラフィカル・エディタで 開くと右図が現われます。




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• References
1. Run Control User's Guide, http://atddoc.cern.ch/Atlas/Notes/107/Note107-1.html